北海道と本州を結ぶ「青函トンネル」。
ネットを見ていると
「海の中にあるの?」
「魚は見えるのか?」
などと疑問をもつ人もいるみたいなので、青函トンネルはどうやって作ったのかなど、まとめていきたいと思います!
青函トンネルとは
青函トンネルは青森県津軽半島と北海道松前半島の間にある津軽海峡の海底を通って結ばれている鉄道トンネルです。
1988年に開通したのですが、1964年に着工し24年もの長い歳月をかけて開通させた、世紀の大工事でした。トンネルの長さは53.85kmあり、深さは100m以上ありました。完成当時は世界一の長さと深さを持つ交通機関用トンネルでした。現在でも世界第4位の長さを持つ海底トンネルです。
トンネル内は従来は在来線である津軽海峡線が走っていたのですが、当初より新幹線規格で建設されていて、2016年からは北海道新幹線が走行しています。
青函トンネルはどうやって作ったのか?
青函トンネルは津軽海峡の海底のさらに下をトンネルが通過しています。トンネルの半分以上は海底を通っています。深い海の底のさらに下にどうやってトンネルを掘ったのでしょうか?
実は青函トンネルは電車の徹本坑の他に地質調査などを行う先進導抗、作業抗と3本のトンネルがあるんです。このトンネルを使って作業は進められました。
トンネルを掘り進んでいく際には、側壁導抗先進堀削法や底設導抗先進工法、ロックボルト工法など青函トンネルで初めて実用化された高度な技術なども導入されています。
また青函トンネルの工事の歴史はまさに湧水との戦いでもありました。
海底を掘り進めている際に度々出水事故が起き、トンネル内が水没することもありました。
また軟弱な地層を掘り進める難工事もありました。その際は1㎞掘り進めるのに5年もかかったそうです。
また工事には事故がなかったわけではありません。このトンネル工事で34名もの方が殉職しています。
トンネルが開通したことで我々は大変便利にはなりましたが、それは先人たちの努力と犠牲の上で成り立っていることも忘れてはいけませんね。
トンネルの入り口はどこにあって、新幹線は何分で通り抜けるの?
青函トンネルの入口はそれぞれどこにあるのでしょうか?
青森県側は津軽半島の北端にある今別町にあり、
北海道側は松前半島の南西部に位置する知内町にトンネルの出入り口があります。
この区間の53.85㎞がトンネル区間となります。
トンネルを通過するまでの所要時間ですが、現在走行している北海道新幹線は、約25分でトンネルを通過しています。
現在走行速度は140㎞~160㎞で走行しているので、新幹線としては割と遅い速度でトンネル内を通過しているんですね。
しかし今後は時速210㎞まで上げられるとのことですので、トンネルの通過時間も大幅に短縮されそうです。ちょっと怖い。
まとめ
今回は青函トンネルについて調べてきました。
完成当時は世界一の長さを誇った海底トンネルは当時の最新の技術を駆使した、まさに日本の技術の結晶ともいえるトンネルです。
このトンネルが完成したおかげで、従来は船または飛行機でしか行くことができなかった北海道に電車で行くことができるようになったことは画期的な出来事でした。
現在は北海道新幹線が札幌まで延伸工事が進んでいて、近い将来には東京から札幌まで電車1本で行けるようになることでしょう。
それは青函トンネルがあってこそ行くことができることは間違いありません。
青函トンネルもそうですが、我々の生活がますます便利になっていくのは、先人たちの努力と犠牲があって作り上げられていることを忘れてはいけませんね。