
毎年11月第3週の木曜日は「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日です。
この時期になると、心待ちにしていた人々が解禁に合わせみんなでおめでとうと騒ぐ様子がテレビなどのメディアで取り上げられ、すっかり秋の風物詩として定着しました。
そこで一つの疑問が生じてきます。
ボジョレー・ヌーボーは解禁日には世界中で祝うイベントなのでしょうか?
実はそうではありません。ボジョレー・ヌーボーを祝うのは日本だけなのです。
ではなぜ日本ではボジョレー・ヌーボーを祝うようになったのでしょうか?その理由を解説していきます。
ボジョレーヌーボー・日本だけ盛り上がる理由
そもそもボジョレー・ヌーボーとはフランスのボジョレー地区で生産された新酒(ヌーボー)になります。
通常、ワインは10~12か月の樽熟成を経て出荷されますが、ボジョレー・ヌーボーは収穫後、ほんの週数間の熟成で出荷されます。その出荷の解禁日が11月の第3木曜日になるのです。
そして世界には時差があり、日本は世界で一番早く解禁日がやってくることから、「世界で一番早く今年初物のワインを飲める」ということから盛り上がっているのです。
また盛り上がりを見せている理由の中には日本人の国民性もあるようです。日本人は「初モノ」という言葉が大好きです。旬なものを新鮮なうちに食すという文化がボジョレー・ヌーボーを受け入れる大きな要素になっているようです。
世界ではどうなのか

それでは世界での反応はどうなのでしょうか?
生産地のフランスでもボジョレー・ヌーボーをお祝いする光景はほとんど見られないようです。
ボジョレー産のワインは約半数は国外輸出になるのですが、ボジョレー・ヌーボーは、その大半が日本への輸出になるようです。
よく考えてみるとワインというのはしっかり熟成した年代物のワインが愛飲されています。年代が古ければ古いほど高級品として高値で取引されているのですから、新酒のワインなんて海外に人にとっては興味がないのでしょう。
そもそもヌーボーというのはその年のワインの出来を確認する試飲用ワインなのです。
まとめ
秋の風物詩としてすっかり世間に定着したボジョレー・ヌーボーですが、実はお祝いしているのは日本ぐらいであることがわかりました。
そこには初モノ好きである日本人の国民性が大きく関わっているようです。
でも日本人としては「今年獲れた新鮮な食べ物を新鮮なうちに食べたい!」という気持ちはわかりますよね?
「世界ではまったく関心がないのに日本だけ盛り上がっててダサいなあ」
と思う方もいらっしゃるかと思います。
でもハロウィン同様、謎なところで盛り上がっちゃうのが日本人。
この際、素直に受け入れてみんなでお祝いした方が楽しいんじゃないでしょうか?
せっかくだからこれを機会にボジョレー・ヌーボーをみんなで楽しんでいきましょう。
ではでは^^