世の中色んな税金がありますね。
ニュースや本などでも『〇〇税』って名前が色々出てきます。
名前は聞いたことあるものでも、実際は詳しくわからないって方もいるのではないでしょうか。
中でもよく聞く『所得税』。
普通に働いていれば、給料明細から『所得税』という名目でお金が引かれています。
社会人になって給料から当たり前のように引かれているので、それについてあまり深く考えていない方もいるのでは?
そこで今回は所得税に関してちょっとお話していきたいと思います。
毎月給料から引かれている所得税に少しでも興味が湧いてくれると嬉しいですw
10種類の所得
急に所得税の話から初めてもよくわからないと思うので、まずは『所得』についてからお話しますね。
ご存知の方もいるともいますが、所得は10種類に分かれているんですよ。
私たちが会社で働いて給料としていただいているのはその10種類のうち
『給与所得』という分類に入ります。
では他にはどんな所得があるのでしょうか。私たちの身近な例を挙げて簡単に説明しますね。
- 給与所得 …会社員が勤務先から受け取る給料やボーナス
- 利子所得 …銀行などにお金を預けた際に受け取る利息など
- 配当所得 …株や投資信託の配当金など
- 不動産所得 …アパートや土地などの賃貸収入
- 事業所得 …事業をしている人がその事業から生じた所得
- 退職所得. ..会社を退職した時にもらえる退職金など
- 山林所得 …山林を伐採し譲渡して得られる所得など
- 譲渡所得 …土地や建物、株などの資産を譲渡した時に生じる所得
- 一時所得 …懸賞の賞金、福引きの当選金、競馬などのギャンブルの払戻金、生命保険の一時金など
- 雑所得 …公的年金(一般的に65歳からもらえるもの)、生命保険などから受け取る個人年金、外貨預金の為替差益
ざっくり簡単な項目を挙げましたが、、これだけでも眠くなりそうですねw
こういう所得もあるのだと頭に入れておくだけでも良いでしょう。
まだ寝ないでにゃ〜〜〜
これら10種類の所得にそれぞれ税金がかかっています
今挙げた10種類の所得に『所得税』という税金がかかっているのです。
給料明細を見るとわかるように、私たちが毎月もらっている給料は『給与所得』と言って、そこから『所得税』という形で税金が引かれています。
会社員の所得税は基本的に『源泉徴収』という形で給料から引かれています。
所得税は毎年1/1から12/31までの所得に対してかかります。
源泉徴収とは、会社などの給与の支払い者が、あらかじめ計算した税額を社員から先に受け取っておく徴収方法で、こうしておくことで会社員が十数万から数十万の税金を一気に払わなくてもいいことになります。
毎年会社で行われる年末調整はこのためにあり、源泉徴収で税金を多く支払いすぎた人は年末調整で税金が還付されたりするのです。
このようにその他の所得に関しても所得税がかかっています。
税金の決定
では所得によってどのように税金が決定されるのかをこれまた簡単に説明していきたいと思います。
所得税はその年の収入丸々に税率をかけて決定される訳ではありません。
各収入にもそれぞれ経費がかかりますよね。
そういった経費的なものを差し引いて(控除)、そこに税率がかけられています。
年末調整の時期が近づくと、生命保険会社から送られてくる『控除証明書』などを提出しているのは自分の所得から控除可能な金額を控除してもらうためです。
あとは配偶者やその他の扶養家族がいれば控除の対象になります。
(※16歳未満の子供は控除対象にはなりません。H31.2月時点)
このように自分が働いた収入から色々な『経費』的なものを引き(控除され)、それ(課税所得)に所得に応じて決められている税率をかけて所得税が決まるのです。
所得額の計算法
所得税の計算方法はあるのですが、さらっと目を通していただければ…↓↓
- 給与所得…給与所得−給与所得控除額
- 利子所得…収入金額
- 配当所得…総収入金額−負債の利子
- 不動産所得…総収入金額−経費
- 事業所得…総収入金額−経費
- 退職所得…(収入金額−退職所得控除額)×1/2
- 山林所得…総収入金額−経費−特別控除額(最高50万円)
- 譲渡所得…総収入金額−(取得費+譲渡費用)
- 一時所得…総収入金額−収入を得るために支出した金額−特別控除額
- 雑所得…公的年金→収入金額−年金控除額、公的年金以外は、総収入金額−経費
※8.の譲渡所得に関しては譲渡する資産(土地、建物、株など)によって控除される金額などがまだあるため、計算が少し複雑になります。
所得税の税率
所得税の税率は各所得金額によって変わってきますよ。

年収が多い人は税金が高いとよく聞くと思いますが、そういうことです。
納税者本人が税額を決定して申告する税額の決定方式。毎年2月から3月に行われる確定申告が代表的ですね。
年末調整が終わった会社員でも副業していて他に所得があったり、控除しきれなかったものがあればこの確定申告の期間に手続きする必要があるので注意ですね。
税金の徴収方法
税金は色々な方法で徴収されています。
例えば消費税なんかはいい例で、モノを買うと税金も一緒にとられますよね。
そんな感じで所得税も色んな方法で徴収されているのです。
先ほど挙げた10種類の所得に関しても徴収方法が異なっているんですよ。
例えば先に述べたように、給与所得に関しては源泉徴収という形で税金がとられています。
銀行などにお金を預けて得られる利子所得なんかは、あらかじめ税金が引かれた状態で通帳に入ってくるので、申告の必要はありません。
退職所得による所得税も税額が引かれた状態で振り込まれるので、会社で必要な書類の手続き(退職所得の受給に関する申告書の提出など)をしっかりとしておけば、必ず確定申告する必要はありません。
(ただ退職所得にかかる所得税も『源泉徴収』になるので、その年に医療費がたくさんかかったり、生命保険など所得控除できるものが他にある人は、税金の還付の可能性があるかも知れないので確定申告をしておいた方がいいでしょう)
こんな感じで自分が知らない間に税金は引かれているんですよ。
まとめ・所得税といっても色々あるんです

所得税といえば、他に収入がない会社員にとっては「給料から引かれているアレ?」しか思いつかないと思いますが、このようにみてみると、知らないうちに色々引かれているのがわかると思います。
それだけ私たちにとっては税金て身近なんですよね。
でも、難しい。
少しでも理解すると自分の働いたお金や、世の中のお金の流れがわかってきて面白いですよ。
では今日はこれでおしまいです(^-^)